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2009三多摩憲法のつどい「考えてみよう 経済危機と雇用破壊〜たち切ろう、負のスパイラル〜」

更新日:

 いま、マスコミでは、連日のように大企業などによる「派遣切り」が報道されています。完全失業率は悪化の一途をたどり、昨年10月以降今年の6月までに職を失なう非正規労働者の数は19万人を超えるものと予測されています。

 近年における労働者派遣法などの頻繁な改悪により、労働市場の規制緩和は極限にまでおし進められ、その結果、雇用破壊ともいうべき深刻な事態が引きおこされました。

 その背景のひとつには、国民生活を犠牲にした日本経済のあり方を指摘することができます。この間、政府は、輸出産業の支援に力を注ぎ、大企業は、海外への資本輸出や、商品の輸出によって利潤を蓄積する一方、国内生産は縮小され、労働者の賃金は切り下げられてきました。こうして、消費が落ち込んだ状況に、昨秋以来のアメリカ発の世界金融危機が追い打ちをかけ、輸出産業が壊滅的な大打撃を受けて、外需も塞がれてしまいました。このように、内需も外需も乏しいという状況のなかで、犠牲を受けたのが労働者の雇用です。

 雇用環境が悪化する状況のなかで、年金や医療保険制度の改悪など社会保障水準の低下という要因とも相まって、労働者はよりいっそう消費を抑制せざるをえず、そのことがまた経済の停滞からの脱却をよりいっそう困難にしているのです。経済破壊と雇用破壊とは、まさに悪循環(「負のスパイラル」)に陥っているものといわざるをえません。

 多くの労働者が、人間の尊厳を奪われかねない状態におかれているのです。

 憲法は、「個人の尊厳」(13条)、「生存権」(25条1項)、「勤労の権利」(27条1項)を保障しています。いま、あらためて、雇用の問題を、憲法による人権保障の観点から問い直すことが必要なのではないでしょうか。

 今年の「三多摩憲法のつどい」は、東洋経済新報社の記者として、雇用問題を追っている風間直樹さんをお招きします。そして、徹底した現場取材に基づき明らかにされた日本の雇用や労働現場の実態と、経済記者の立場からみた経済停滞と雇用破壊との関係についてお話をうかがうとともに、国民の人権保障の観点から、雇用のあり方を考えてみたいと思います。

◇◆◇◆プログラム◇◆◇◆
日  時:2009年6月12日(金)
      18:00 開場
      18:30 開演
 
場  所:立川市市民会館(アミューたちかわ)小ホール
(http://www.m-net.ne.jp/~amyu/hi-shisetsu/hi10-access/hi10.html)
      ・JR立川駅南口 徒歩13分
      
      《予約不要・入場無料》

◇◆◇◆プロフィール◇◆◇◆
講  演:風間 直樹氏
(東洋経済新報社記者)
1977年生。2001年早稲田大学大学院法学研究科修了後、東洋経済新報社入社。
第一編集局記者として、電機、金融担当を経て、現在、雇用問題を中心に担当。
「週刊東洋経済」で、労働・雇用問題などを鋭く告発している。著書に『雇用融解』など。

創作落語:寝床屋 道楽さん
寝床屋道楽(ねどこやどうらく・本名 中島邦雄)
1934年・東京浅草生まれの戦災孤児。高校卒業後、裁判所に就職。
在職中から素人ながら落語に凝って50年。今ではアマチュア仲間とともに、地域寄席「むさし寄席」を開催。
古典落語のほか、自作の9条落語の「生き字引」、後期高齢者問題の「寿限無のその後」などでも口演、呼ばれれば全国各地で出演している。

チラシ (678 KB)

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